第2章 仕返し
「どうしてほしい…?」
「……っ」
言えなかった。それでなくてもこの状況が信じられない四季には余裕がなかったのである。何も言わない四季に余裕がないことぐらい七瀬にも分かっていたが、それ以上に四季の言葉が聞きたかった。
胸からお腹、腰とゆっくりとした動きで撫でる。
「……ぁ」
足の付け根に触れた指先が敏感な部分を掠める。しかしそこを触るわけではなく、大腿から膝へと下がっていく。一瞬四季から離れた七瀬は両手で四季の膝を開かせる。
「!!…やっ!」
視界は真っ暗だが、今はまだ朝である。七瀬に見られることの羞恥で足を閉じようとするが、足の間に七瀬が入り込み、閉じられなくなる。膝を持ち上げられ、あられもない体制に四季はいやいやと首を振る。
大腿を付け根から膝まで舐めては吸い上げキスマークをつけていく。どのくらいそうしていただろうか、四季の蕾から溢れた蜜がシーツを濡らしていく。
「な…ななせ…せん……っんん」
いつもの呼び名で呼ぼうとした四季の口を唇で塞ぎ、強く舌を吸い上げる。