第2章 仕返し
(頭が痛い……)
カーテンの隙間から入る太陽の光を感じ、うっすらと覚醒した四季が一番に思ったのはそんなことだった。なぜこんなにも体調が芳しくないのだろうかと、ふと昨日のことを思い返してみる。
(えっと…お花見でお酒を飲んで……気分が良くなって調子に乗って飲み過ぎた気がする…)
他の皆と競争するかのように飲み続け、かなり酔っていたことは思い出した四季であったが、それ以降の記憶は曖昧であった。
(七瀬先輩が酔ったから帰ったんだよね……そのあと七瀬先輩の家で飲みなおすって話で………う~ん、よく覚えてないや)
しっかりと覚醒してきた四季は何度か見たことのある天井を見た。七瀬の部屋の天井である。しかし、周りを見回しても近くには誰もいないようだった。七瀬のベッドから起き上がると、自分がしっかりとパジャマを着ているのに気が付いた。しかし、それを着た記憶は四季の中には全く残っていなかった。