第5章 勝利の決意と皮肉屋達
まだ息が整わない中、日向君は影山君に答えようと口を開く。
日向
「あっ、ゼェ、あたっ、ハァ、」
暦
「──!」
あ、マズい──
私は、ジャージのポケットからビニール袋を取り出して、
日向
「当たり前どぅあォェェッ!」
すんでの所で日向君の吐瀉物散布を防いだ。
ビニール袋持ってて良かった、と心底思う。
暦
「水お願いします‼︎」
菅原
「水っ‼︎」
田中
「ハイっ‼︎って準備いいな鳴宮‼︎」
暦
「大丈夫⁉︎」
片手でビニール袋を持ったまま、もう片方の手で日向君の背中を摩る。
日向
「オエッ…」
大丈夫じゃなさそう…