第26章 夜の語らい
その後も、明日の練習の事とか練習試合の事とか、他愛無い話を鳴宮としていた。
その内に鳴宮の体勢がフラつき始めて…
菅原
「…寝たか…」
倒れそうになった鳴宮の体を支えながら、俺はホッと息を吐いた。
このまま眠れずに居るんじゃないかと思ったけど…眠れたみたいで良かった。
俺は、鳴宮を横抱きに抱え、合宿所の中に入った。
そのまま、大部屋へ戻り始める。
暦
「…ん……」
菅原
「!」
眠る鳴宮から、小さく鼻に抜ける声がした。
…ちょっと、ヤバイかも…
今更になって、この状況に気付き胸が鳴る。
今まで、鳴宮とはマネージャーとしてしか接した事無かった。
第一印象で良い子だと思ったし、初めて素顔見た時も可愛いと思ったけど…テキパキと仕事を熟す鳴宮には、感心の思いを感じる事の方が多かった。
でも、さっきは…弱々しい女の子に見えて…マネージャーだからとかじゃなく、助けになりたいと思った。