第24章 疾走から失踪
─5月3日早朝
目を覚ました私は、布団を畳んで衝立を片付けた後、
皆を起こさないように静かに部屋を出た。
洗面所で顔を洗って、髪を編む。
その最中、廊下を駆け抜ける足音(恐らく翔陽の)がしたけど…ランニングとか行ったのかな?
朝食準備の為、食堂に向かっていると。
暦
「!…もう起きたの?」
途中で飛雄と鉢合わせた。
影山
「お前こそ早えな」
暦
「いや、いつもこのくらいに起きてるし…飛雄は?ランニング?」
影山
「ああ」
翔陽といい、飛雄といい、何処にそんな元気があるんだ。
暦
「…頑張って」
翔陽の事は黙っておこう…対抗心で騒がれると面倒だし。←
飛雄を見送りながら、一つ溜息を吐いた。
…あ、早く米研がなきゃ。