第21章 ショッピング
暦
「─梢は、今一人なの?」
及川/岩泉
「ブッ‼︎」
花巻
「Σうわ、汚ねぇ‼︎」
松川
「Σいきなりどうした⁉︎」
飲み物を飲んでた俺と岩ちゃんは、暦ちゃんの言葉に盛大に飲み物を吹き出してしまった。
俺は噎せ返りながら、聞いた名前を頭で反芻していく。
暦ちゃん、相手の事を梢って呼んでたよね…
暦ちゃんの苗字は、鳴宮って言ってたから…
梢って、もしかして…“あの人”の事じゃ…
暦
「あー、うん。他校の知り合いの人と偶然会って…」
暦ちゃんが、心配そうに俺と岩ちゃんを見た。
暦
「大丈夫ですか?(汗)及川さん、岩泉さん」
ギャッ、今俺達を呼ばないで‼︎
暦
「そだよ……………え、ヤダよ迷惑になる。梢、煩いし…………──わかった。でも、静かにしてよね…」
片手で俺達に拝みながら、暦ちゃんが通話中のスマホをこちらに向けた。