第1章 入学
玄関に出て、真新しいローファーを履く。
圭織
「道中気をつけるのよ?」
暦
「はーい。でも、近いから心配無いよ?」
圭織
「気をつけるのよ!」
暦
「はいはい(苦笑」
圭織
「いってらっしゃーい」
私は、外に出ると先ず、ぐーっと両手を上に伸ばした。
麗らかな春の陽気が心地いい…訳でも無く、
暦
「肌寒い!」
流石は東北。
これで学校が家から遠かったら…真冬に自転車乗ったりなんかしたら、肌切れそう…
暦
「さて、こっちは…」
私は、自分の左膝を摩った。
暦
「…痛くない、大丈夫」
一人で呟いた後、私は学校に向かって歩き出した。