第9章 黒色のジャージ
試合中に、私が応援しなかったのは…
暦
「だって私、マネージャーだから」
日向
「?マネージャーだから?」
暦
「中立…って言ったら変かもだけど、マネージャーは、誰か一人の味方じゃなくて部の味方…じゃない?部内でやる練習試合なら、あからさまに片方だけ応援するのは変でしょ?」
って、私は思ってるんだけど…
日向
「あー、なるほど!(ホッ」
日向君は納得してくれた。
何故か安心してるようにも見えるけど…
暦
「もしかして、私…月島君や山口君の方を応援してるように見えてた?」
日向
「うん…だって試合中、月島達の方よく見てたしっ」
えー…
暦
「まさか!そりゃ全く応援してない訳じゃないけど…日向君と影山君に勝って欲しいと思ってたよ」
月島君と山口君、それに澤村先輩のプレーは見るの初めてだったから、よく目が行ってたのは否定しないけど…
暦
「あのさ日向君…私が今日まで、どれだけ2人の練習に付き合って来たと思ってるの?」
日向
「Σうっ」