第7章 新人戦─3対3─

菅原
（…今影山は、田中の方に上げようとしてた筈なのに。日向の声と動きに咄嗟に反応して、あそこまで正確なトスを…）


暦
「ふー…」


気持ち落ち着かせる為に、私は息を一つ吐いた。


菅原
（今んとこ口の悪さばっか目立っちゃってるけど…やっは影山凄い）


膝の痛みも引いたし…もう大丈夫、落ち着いて観れる。


田中
「おい、お前ら速攻(クイック)使えんのか⁉︎」


日向
「クイック⁇」


田中
「今みたいな速い攻撃だよ‼︎」


日向
「？全然」


日向君クイック知らなかったんだ…


日向
「おれ、ポォーーンて山なりに上がるトスしか打った事ないです」


田中
「でも、今やったろ⁉︎それにお前、中学ん時素人セッターのミスったトス打ったろ！ああいう…」


日向
「えっ？でも、どうやったか覚えてないです」


田中
「〜っ」


さっきみたいな事中学の時もあったのか…日向君の瞬発力も凄いな。