第7章 新人戦─3対3─
月島
「折角トス上げても、誰も跳んでないんじゃあ─」
影山
「ああ、そうだ」
今まで黙っていた影山君が、目線を上げて口を開いた。
影山
「トスを上げた先に誰も居ないっつうのは─」
月島/田中
「?」
影山
「心底怖えよ」
私の位置から、影山君の顔は見えないけど…影山君の気持ちは、痛い程わかった。
…チームの中で、仲間から与えられる疎外感を…
日向
「えっ、でも、ソレ中学の話でしょ?」
田中
「?」
日向君が、真っ直ぐ影山君に向かって言う。
日向
「おれにはちゃんとトス上がるから、別に関係ない」
日向君は、軽く首を横に振った後…
日向
「それより、どうやってお前をブチ抜くかだけが問題だ!」
ビシッと月島君を指差した。