第51章 大切なもの

日向
「暦は、最初はマネージャーやりたくなかったのかも知れないけど…いつも、楽しそうだったし、笑ってた！」


暦
「楽しかったから、辞めなきゃいけな(日向「何で‼︎」〜〜〜っ」


日向の追求に、鳴宮は狼狽える。


西谷
「良いぞ翔陽！」


田中
「もっと言ったれ！」


東峰
「おい、あんまり鳴宮を追いつめるのは…」


俺は、鳴宮に助け舟を出そうとした旭を止めた。


鳴宮を責める為じゃない、鳴宮の話をちゃんと聞きたいからだ。


澤村
「鳴宮、」


大地が、落ち着けと日向の肩に手を置きつつ、鳴宮を見る。


澤村
「辞めなきゃいけないって思った理由は、言いたくないなら言わなくて良い」


暦
「………」


澤村
「けど…鳴宮の本心は、聞かせてくれ。──本当に、退部“したい”のか？」


暦
「！」


鳴宮の目に、また涙が浮かんだ。