第50章 失いたくないもの
梢
「あちゃー…」
青城の負けか〜…
両チーム握手の後、青城バレー部が応援席の人達に一礼。
私は、拍手を送りつつ徹ちゃんとハジメちゃんを見ていた。
当たり前だけど、悔しそうな顔してる。
梢
「まぁ…絶対王者はブレないって事かね」
一つ溜息を吐いて、私は観客席を後にした。
歩きながら携帯を開くと、メール有りの表示…兄ちゃんからだ。
『もう直ぐ着く』
梢
「結構早いじゃん。ほんなら…」
ささっとメールを返信。
梢
「さて、」
携帯を閉じてカバンに突っ込んで、
梢
「若利に会いに行ってみるかな!」
私は歩を速めた。