第49章 罪悪感の先
宗治
《さっき、泣きそうな顔してた》
梢
「!…予想通り…ヤンデレ君もといチカ君、暦に何か言ったかね」
宗治
《多分な。暦は、聞いても何も言ってくんねえけど》
まったく…辛いなら助け求めりゃいいのに…
梢
「明日帰って来るんスよね?」
宗治
《おう、夕方ぐらいな。お前、明日は家に居るだろ?》
梢
「いんや。出掛けます」
宗治
《え?何処?》
梢
「仙台市体育館」
徹ちゃんとハジメちゃんと若利を見に。
電話口の向こうで、兄ちゃんの溜息が聞こえた。
梢
「暦の事は烏野ボーイズに任せたから、多分大丈夫っスよ」
宗治
《だと良いけどな…》
暦は大丈夫…今は辛くても、きっと彼らが助けてくれます。
電話を切った後、私は…もう一度「大丈夫」と呟いた。