第49章 罪悪感の先
バクバクと、心臓が痛いくらいに鳴ってる。
チカ
「元気してたか?」
暦
「う、うん…元気だよ」
チカは、椅子を持って来ると、私の隣に腰かけた。
ユキ
「お兄ちゃん、暦も怪我したってどういう事?そんな話、私聞いてないんだけど!」
チカ
「暦から口止めされてたからな」
ユキ
「いつ怪我したの?もう、バレーは出来ないの⁉︎」
暦
「え…と…」
どう答えれば…
チカ
「ユキが怪我した1週間後くらいだった。今出来るかどうかは知らねえけど」
ユキ
「暦、どうなの⁉︎」
チカの顔を伺い見ると、目が合った。
私は、ギュッと両手を握り締めて、
暦
「バレーは…もう、出来ないんだ」
そう答えた。