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The Way【黒子のバスケ】

第18章 【最終章】 The Way





「あの時?」


「わたしが和成に真ちゃんが好きだって打ち明けたとき」


「あ〜……そう」


高尾は髪をかきあげながら少し言いずらそうにそう言った。


「あん時は緑間にふざけんなって思った。けど緑間には勝てねえって思ったから言わなかった。でも夢からの告白は断った。…あれ、どっちが先だったかな」


「…てっきりわたしは和成は夢が好きなんだと思って…」


「オレは夢を利用してた。あん時はどうしようもねーくらい悲しくて寂しくて、オレの都合のいいように夢の気持ちを利用してたんだ。」


「………」


「アイツはきっと、それだけオレのことを好きでいてくれたんだ。一回振られたにも関わらず、その振られた男の側にずっといてくれた。
寂しさを紛らわすためにオレは好きでもねーのに夢に付き合ってって言ってさ、」


「…そこだけ聞くとすごい最低」


「だろ?オレも分かってる。でもそれから夢と毎日一緒に帰るようになって、話してるうちにオレが夢に依存するようになってた。
もうそん時からオレは夢のことが好きだったのかもしんねー」


うまい言葉が見つからなくて、心結はただ黙っていた。



「でもそのあとにオレが事故っただろ?」


「…うん」


「あれは本当は夢を庇ってトラックに轢かれたんだ。きっと、夢はオレが本当に夢のことを好きじゃねえって気付いてたんだと思う。
病院に運ばれた時、病室で夢に別れようって切り出された」


「………」



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