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The Way【黒子のバスケ】

第5章 replay



入学して数ヶ月がたった頃。


「チッ…ったく
んだこりゃあ…切るぞどいつもこいつも」


いつものように宮地の怒号がとぶ。
それも毎回のとこになっていた。


「一年!全然かかってねーよモップ!やりなおし!手ぇ抜いてんじゃねーよ!」

先ほどまでモップをかけていた生徒も急いでボールを置き、モップのところへと走っていった。


「うひー今日もキレてるよ宮地サン。こえーっ」

高尾は他人事のようにその様子を眺めていた。
練習を始めようとボールを籠から取り出し、ネットの方に歩いて行こうとした瞬間、

「オメーらもだよ!チンタラしてんじゃねーよ!」


後ろからとんでくる宮地の怒号に、高尾と緑間は急いでモップの方へと駆け寄った。



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「はー今日もキツかったわー練習。チョーキレられたし。てかコワイ先輩ダントツ一位だわ宮地サンはマジで」

部活終了後、今年度初めてのテスト期間に入る秀徳高校は、どの部も早めに部活を切り上げ帰宅する。
高尾と緑間もその日は速やかに制服に着替え、校門を出ようとしていた。

「真ちゃんもそう思うっしょ?…ってあれ?どしたん?」


体育館をじーっと眺めている緑間に気付き、高尾は緑間に声を掛けた。
中を覗くとそこには話題の宮地の姿があった。体育館に残り、一人黙々と練習を続けている。


「何やってんだ!早く帰れよお前ら」


体育館を覗き込んでいる高尾と緑間を不審に思ったのか、後から歩いてきた大坪は二人に声を掛けた。


「あ、大坪さん。あの…テスト期間って居残り練禁止じゃ…?


大坪は中で練習している宮地を見て、ピンときたのか言う。


「ああ宮地か。あいつはいいんだ、監督に許可もらってるから。成績いいし」



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