第5章 replay
以前のことがあってから緑間と高尾は毎回居残りで一緒に練習するようになった。シュート練習をしたり1on1をしたり。練習でもただ張り合うだけではなくなっていった。
「和成!緑間くん!」
「あ、心結」
「もう7時過ぎたよ!学校閉められちゃうから、早く帰らないと!」
「もうそんな時間か」
二人は転がっているボールを拾い集め、体育館を出た。
「二人とも夜遅くまでお疲れ様!」
心結は二人に微笑みかけタオルを手渡した。
「サンキュー」
「あ、ありがとう」
緑間は少し戸惑いながらも心結からタオルを受け取った。
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「真ちゃんさ、心結と話すとき堅苦しいっつーか緊張しすぎじゃね?笑」
「緊張などしてないのだよ
帰る頃にはいつももうすっかり辺りは真っ暗だった。
最近は三人で居残りすることが多くなり、いつの間にか三人で帰ることが日課となっていた。
「真ちゃんはほんとシャイだなー」
「シャイではないのだよ。喋ることに慣れていないだけだ」
「はぁ?なんだよそれ」
緑間は不機嫌そうにそっぽを向いた。
すると不意に目が合う。気まずくなって緑間はすぐに目を逸らした。
「部員とマネージャーだけど、同じバスケ部ってことにかわりはないんだからもっとわたし緑間くんと仲良くなりたいな!」
「……あぁ。」
「緑間くんめっちゃシャイなんだから~かわいいな~」
「真ちゃんwwwかわいいだってよwww」