• テキストサイズ

The Way【黒子のバスケ】

第15章 緑とオレンジ





「じゃあまたね、心結!!!空!!!」


そう言ってまた茉紘はアメリカに旅立っていった。
次会えるのはいつだろう。全く検討もつかない。
会いたい時にいつでも会えるわけではないから、今回数日間ではあったが日本で時間を共にし、話をして、何より緑間のことを打ち明けられたことが嬉しかった。

以前さよならをした時は泣いてしまったけれど、今回は泣かずに笑顔でさよならをすることができた。
それだけ成長したのだと思う。次会えるのはいつだかわからないけれど、次茉紘と会うまで元気でいようと決めた。そして今度はもっと緑間との話をするのだとも。


束の間の急速が終わり、また以前と同じような生活が始まる。そして卒業式は来週に控えていた。
…それにしても、最近夢と高尾の元気がない気がする。どうしてしまったのだろう。ケンカでもしたのだろうか。


「…夢ー」


「…心結ちゃん」


そう思い、ここは単刀直入に聞いてみることにした。


「最近元気ない気がするけどどうかしたの?」


一瞬口ごもってから答えた。


「…ちょっと高尾くんとケンカしちゃたんだぁ」


「ケンカ?」


「ケンカみたいな感じかな。…でも高尾くんは何も悪くないし、悪いのは全部わたしなの」


もっと深く聞くべきか聞かざるべきか。ここはケンカの理由を聞いて相談にのってあげるところなのだろうが、今はこれ以上深入りしない方がいい気がして、心結ははーっと息をはいた。
けれど、『悪いのは全部わたし』。
この言葉が少し引っかかる。


「…大丈夫?」


「うん!」


「何かあったら相談してね!」


「ありがとう!」



/ 344ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp