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The Way【黒子のバスケ】

第13章 Heart


祖母の家までの道のりはそう遠くない。
心結は走って家まで向かった。


比較的秀徳高校からも距離が近い。
心結は息を切らしながら慌てて祖母の家のインターホンを押すと、顔色の悪い祖母が鍵をあけた。


「おばあちゃん大丈夫?」


「心結ちゃんおかえり。少し熱があるだけだから大丈夫よ」


そう言うと咳き込んだ。
顔色を見ても具合が悪いのが分かる。
とりあえずリビングの隣の畳の部屋に荷物を置いて行くと、そこには布団の上で寝ている空の姿があった。
空も相変わらず顔が赤い。


「わたしが空の面倒みてるから、おばあちゃん病院行ってきて大丈夫だよ!」


「ありがとう。すぐ戻ってくるから、空くん起きたらお薬飲ませといてあげてね」


「うん!」


外はまだまだ寒い。
ちょうど空のクラスでも風邪が流行っていると言っていた。



おばあちゃん、大丈夫かな…


唯一側で心結の面倒を見てくれるのは祖母だった。空に続き、祖母までも具合が悪くなるとは思っていなかった。

心結はマネージャーとはいえ、軽くだが高尾や緑間、男子バスケ部員たちに混ざって走り込みやトレーニングをしていた。
昔からバスケをしたり、身体を動かすことは好きだがマネージャーになってからというもの、運動量も減った。
とは言っても授業が終わってから土日問わず夜遅くまで体育館にいて、帰宅したら一人で全てこなして寝る。その繰り返しは女の心結には少し負担が大きかった。

そのせいで疲れも溜まっているが体力もついたし、何よりも今は大変だがそれが楽しかった。
そのおかげでここ何年かは風邪も引いていない。



おばあちゃんの分まで頑張らなきゃ。



おばあちゃんのことを思い浮かべなからそう思った。









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