第3章 いよいよ
しばらくついて行くとそこは大きな体育館だった。
体育館を覗くと中ではバスケ部が既に練習をしていた。体育館に響きわたるスキール音。
それを聞いているだけでワクワクする。
あの時見に行った試合で見た、見覚えのある選手。
皆緑間に負けず劣らずの体格。そして部員の声。
想像以上だった。
中をキョロキョロと見渡すと端っこに緑間、そして高尾の姿も見えた。
新入部員だろう。皆一目見ただけでバスケ経験者だということが分かる。
心結は外からじーっと体育館を覗いていると1人の男から声を掛けられた。
「どうしたんだ?今日は女子バスケ部は校庭だぞ」
後ろを振り返ると練習着に身を包んだ背の高い男。
「あ、えっと、わたし、バスケ部のマネージャー希望でっ」
「お、マネージャーかぁ」
「はいっそれで入部届け?を…」
男は入部届けを見て笑うと、校舎を指差し、
「中谷先生なら英語準備室にいるだろうから、その先生に渡せばいい。」
「あっありがとうございます!」
言われた通り心結は英語準備室に向かった。