第1章 いつもの日常
帰りのホームルームも終わり
ひまだったので
教室で時間をつぶす事にした
私のクラスは2階なので
窓からは校庭がよく見える
ふと、校庭を見ると
翔太が野球部のみんなと
ランニングをしていた
本田先生が野球してたら格好いいんだろうなぁ
あっ、本田先生って高校で何部だったんだろう!
そんな事を考えながら
ぼけーと翔太を見ていると
はた、と翔太と目が合った
翔太は驚いたように
目を丸くしてから
優しく微笑んで
校舎の方に駆け足で寄ってきた
「おーい、そんなところでなにやってんの?
部活は?」
下の校庭の方から翔太が話しかけてきた
翔太と視線を合わせるため窓から
少し身を乗り出す
「今日は休みなんだー
翔太、今ランニング中?」
「今、ウォームアップ中だな
つか、お、お前さー
何時頃までそこにいんの?」
「ん〜、わかんないけど…
なんで?」
「俺さー、今から簡易試合なんだけど見てなよ!
そんで終わったら久々に一緒に帰んね?」
少し下を向きながら
若干早口になったように翔太がいった
「いいよ〜!一緒に帰るん
久しぶりだぁ〜!」
「…った、
んじゃ、俺、練習戻るわ‼︎んじゃ、あとで」
手を振りながら翔太が走る
走っていく翔太の背中に
どきんと
胸がなった気がしたのは
本田先生と
にてるからだよね