第7章 願い
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~依公子:「なんか話そっか♪太輔くんが眠くなるまで♪」
気持ちに気が付いて、笑顔が向けられなかった俺に、彼女は笑顔でそう言った。
太輔:「怒らないの?」
依公子:「ん?何に?」
二人でテレビの前のソファに座って聞いた俺に、彼女は大人な答えを返して来た。
依公子:「太輔くんだって生身の人間なんだから、いつも笑顔で居られないでしょ?今はプライベートだしね?」
依公子:「眠れない日もあるし、淋しい日もあるし、イライラする時もあるのが当たり前だよね♪」
部屋のガードキーを時計の横に置いて、俺の顔を見ながらそう言って笑ってくれた。
依公子:「言われた事はほんとだし♪ちょっと寂しかったけど…ほんとに怒ってた?」
太輔:「…オレじゃなくても届けただろうなと思ったら、なんか悔しくて…」
依公子:「太輔くんのじゃなかったら私は行かないよ?」
キョトンとした顔で言う。
太輔:「え?」
依公子:「だって私の担当は太輔くんだもん!」
太輔:「イヤ、キスマイの話しじゃなくて…」
依公子:「太輔くんじゃなかったら、連絡先の交換も、一緒に飲む事も、届け物する事もないよ?」
依公子:「知らない男の人とそんな事無理!」
ふふふと笑いながら彼女はそう言った。