第5章 飲み会
しばらく、デビューの日に泣いた話や、キスブサの話をしていたら、
玉森:「ねぇ、愛子ちゃん寝ちゃってない?」
玉森くんにもたれて完璧に熟睡中の愛子ちゃん。
菜穂:「わ!ほんとだ!寝てるね…」
北山:「ベットルームに運んでやれよ♪」
玉森:「分かった。えっと、どっち?」
動けない玉森くんが頭をキョロキョロさせたので、
依公子:「ハイ!あ…こっちに…」
愛子ちゃんと寝る予定の私が、部屋へ案内しようとしたら、太輔くんにギュッと手を握られて立てなかった。太輔くんは素知らぬ顔をしている。
宮田:「てかさ、手、離してくんないんだけど…」
玉森:「ほんとだ…オレも…」
由実:「え~(笑)さずか愛子ちゃん♪執念だねぇ(笑)」
3人を指差して笑ってる由実ちゃんも、だいぶ酔いが回ってるようで目がトロンとしている。
千賀:「運ぶの手伝うよ♪」
二階堂:「よし!」
立ち上がった二人が愛子ちゃんと手を繋いだままの2人とどう運ぶか話し始めたので、ベットに寝かせる準備をする為に立とうとすると、太輔くんがまた手を握って来た。
依公子:「太輔くん?」
太輔:「アイツら、ちゃんとするから依公子さんが行かなくて良いよ…」
依公子:「でも…」
太輔:「大丈夫!」
ギュッと痛いぐらいに握られて、私は座ったまま彼等に部屋を指差した。