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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第10章 地下へ


部屋を視界にとらえた瞬間、私は息をのんだ。

「なっなにこれぇぇええ!?」

待ち受けた景色。

それを一言でいうなら――研究室だった。

大画面をはさんだ8つの画面。ここは電気屋さんか。

得体の知れない巨大な機械に、いくつものカラフルなコードでつながったコンピューター。

放送室が笑えるレベルの操作パネル。

ボタンやバーの数が尋常ではない。

とにかく、洞窟の奥にこんな機械王国があるなんて、

「……」

誰が想像できよう?

一目で圧倒されるほどの光景が、そこにあった。

「公子……?」

ふと、後ろから声がかかる。

振り向くと、

「……耀さん!」

「公子ちゃんっ!」

「湾ちゃんまで!!」

「……なんか我のときより嬉しそうじゃねーあるか……」

「いやぁそんなことは」

「これが日本のエイギョースマイルなのネー」

目がしょぼしょぼしてる耀と、いらんことを言う湾ちゃんがいた。

懐かしい(?)顔ぶれに顔が綻ぶ。

と、ガバッと抱きついてこようとした耀さんを押しのけ、湾ちゃんに飛びつかれた。

よろろとふらつく耀。優しくしたげて……

「黙ってどこ行ったんだヨ! 一週間も!!」

「あ……」
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