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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第44章 Aiming for an “APPLE”


「ったくお前ら、好き勝手しやがって……っ!」

アーサーの怒りは自分にも向いているのだろうと思い、菊は気まずい苦笑を浮かべた。

“あんなふうに”銃を構えるアルフレッドの前に出るなんて、無謀にも程がある。

アーサーは菊のこともそう叱りたいに違いない。

それから、いつの間にか姿を消したフランシス。

彼の行方もわからないが、同じように怪我をしていたはず。

あとは、公子だ。

エドァルドから「こちらで保護した」と一報を受けている。

バルト三国なら手荒な真似はしないだろうし、イヴァンから逃げ出した先とすれば、これ以上の適役はいないだろう。

とは言え、菊にとっては国民の一人だ。

その身を案じずにはいられなかった。



『君を信じたのは間違いだった!』



そう言い放たれ、見えない銃弾で心臓を貫かれたような彼女の顔を思い出す。

彼女はこれ以上ないくらいに傷ついていた。

彼女が抱えていたものを無理でも聞き出すべきだったか。

今になって、菊の胸にはそんな後悔が渦巻いていた。

アルフレッドの顔をそっと見やる。

それを言った本人も、皮肉なことに同じくらい傷ついていた。

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