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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第42章 諸刃の刃の切っ先で 


頭を抱えたまま、ライヴィスは手形が浮き出たデバイスから距離をとる。

「ブルースクリーンの文章からすると、このPCは“double edged sword program”を実行中で、この手形のデバイスは、そのプログラムに入って“同期”できるものなんです」

「なるほど、それで画面の中に行っちゃうと」

エドァルドの言葉も耳をすり抜けていった。

double edged sword program――確かに、ライヴィスはそう言った。

「そのプログラムって? O・N・ネウが言ってたのとどういう関係があるんだろ?」

と、トーリス。

「んと……すみません、そこら辺意味不明な単語や文字化けとか色々あって、読み取れませんでした。でも、sourceやdebugとった単語がありましたので、それに関わるものだと思います」

「え!? まっ、まさかやっぱりこの機械がAPPLEだったってこと!?」

「わかりません……そもそも、全てのマシンを統べるもの、なんてトンデモ科学じみたものがあるとは思えませんが……」

トーリスとライヴィスの会話は、ちんぷんかんぷんであった。

ソース……? トンカツソースしか思い浮かばなかった自分が情けない。

よくわからないが、手形に触れると、画面の中のゴーストタウンに行けるということらしい。

というか、アップルとは何だろう。

あのMacでiPhoneな会社が思い浮かんだので、エドァルドに尋ねてみると、

「僕は聞いたことがありません」

「私の世界では、誰でも知ってるような、電子機器とかいろいろ作ってる巨大企業なんですが……」

「公子さんの世界にあって、僕たちの世界にはないもの、ということでしょうか」

なんてことだ、こんなところにも差異があるとは。
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