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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第39章 錯綜と進む針と


「はぁ~わかんないかなぁ。こういうときこそ、こういう息抜きが必要なんだって。そうじゃなきゃ、いつかどこかで潰れちゃう」

「そうですかそうですか、すげー楽しい息抜きをどうもありがとうクソ髭ワイン」

「ったくかわいくないわ~! まあ、あの会議場の雰囲気より、その眉毛の方がマシかもね」

肩をすくめるフランシスに、少しばかり同意した。

劇的な解決策も、根本的解決方法もなく、どこもぎりぎりの対症療法で“異変”を凌いでいる。

そんな張りつめたか細い糸は、いつ弾けてぷちんと切れるかわからない。

公子の不在期間が、今までで一番長くなっているせいもあるだろう。

思えば、大きな進歩があったのは、彼女の出現前後が多かった。

けれど、この状況で彼女が現れることは、彼女自身にとってよくないのでは――

そんな不安も、アーサーは感じていた。

「せっかくだし坊ちゃんの服も見繕ってあげようか?」

「結構だ」

「そんなこと言わず、お兄さんのスーパーコーディネートで疲れを癒されなさい」

「いいっつってんだろ!」

フランシスが全力で遊んでやろうという顔で迫ってきたそのとき、携帯が鳴った。

メッセージを確認した途端、思わず目を見開く。
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