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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第3章 月夜にて


「もういいあるか? 今夜は亜細亜だけの会議あへん。邪魔者は――」

耀はしっしっと虫を払うような仕草をした。

途端アーサーは、怒りを全面に飾って口角をあげる。

「今俺は菊と話してんだよ、お前こそ邪魔者だっつの」

「そ、の、前から我と菊が話してたあへん」

「今は今だ」

「言ってること支離滅裂あへん。だからおめーの料理はまずいあへん」

くくくーと笑みをもらし、耀は横目でアーサーを一瞥した。

その非常に挑発的な様子に、アーサーはますますヒートアップしていく。

「ぐっ……てんめぇ……!」

「用は済んだはずあへん。さっさと帰れある」

「そっそれ以上言ったらマジで怒るからな!」

「聞いたあるか菊! こいつ菊の家で暴れるつもりあるよ」

「いや、そういうつもりは――」

「あーその眉毛見てたら吐き気を催してきたあへん」

「マジでこいつ殴っていいか菊?」

「本当野蛮あへん。こいつのせいで香は――」

「話を聞けよっ!」





(……今すぐにでも布団に潜り込みたいです……)

菊は気配を消し、そろそろとリビングを離れた。

その退室に二人が気付いたのは、しばらく後のことだった。
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