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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第24章 下位互換カソード


「アル、ここの数値ってさ――」

自動販売機のある小さな休憩所に、2人はいた。

ムスッとした顔で窓の外を睨んでいるアルと、書類を読んでいるマシューだ。

2人掛けのテーブルに、向かいになって座っている。

「やっぱり公子さんの出現が関係してると思う。ある意味消失点に似た……って聞いてる?」

「聞いてるよ」

憮然としてアルは答えた。

顔は窓に向けたままだ。

「仕方ないよ、むりやり再開してもいい話し合いはできないさ」

「それもわかるけど……」

マシューは苦笑する。

公子を連れ出され、挙げ句悪友3人衆にも拉致され、彼女の行き先はわからなくなってしまった。

さらに停電、会議場に戻らない主要メンバー。

会議は中断を余儀なくされ、現時点では休憩が延長されている、という状況だ。

アルがこんなに不機嫌なのも無理はない、とマシューには思えた。

しばらく放っておこうと書類に目をやっていると、

「フォート氏のこと、どう思う?」

机に腕を組んで突っ伏したアルが、視線だけをあげて尋ねてきた。
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