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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第20章 追跡先へ


「追いかけっこしてんだよ」

「誰と」

「Prophet des Endes――終焉の予言者、とだよ」

「……なんて?」

アントーニョは眉を寄せて、怪訝そうに聞き返した。

そばで聞いていたフランシスは苦笑いする。

二人の反応にギルはわざとらしく鼻を鳴らして、とても楽しそうにやれやれと肩をすくめた。

「ったくこれだからな……」

「いい加減そのネーミングセンスどうにかならない?」

切実なフランシスの提案も、全く耳に入っていない素振りでギルは

「O・N・ネウだよ」

と、言った。

どうだ! と言わんばかりの得意顔のギルだが、肝心のアントーニョは笑顔のままだ。

道を歩けば名前を聞くほど話題になっている、人物の名前が飛び出したというのに、驚いたりしていない。

至ってのほほんとしている。

「あーさよかー」

「おい絶対わかってないだろ!」

「わかってるで。めっちゃわかってるで」

「その顔で言うか!? うわなんかその顔すっげームカつくわ!!!」

温度差の凄まじい二人をなだめながら(主にギルを)、フランシスは話を続けるよう促した。
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