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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第19章 会議は笑わない


「――ってこんな茶番に10ページも費やすとかどういうことなの!? アーサーさんがおもしろく縛られてた記憶しかないとかマジ……ホントどういうことなのっ!?」

「そうだな、それじゃ改めて自己紹介頼んだぞ!」

完璧にスルーされる我が反抗。

アルといえば隣で爽やかに笑っている。

例のごとく「公子の席は俺の隣なんだぞ!」とご命令を下したためだ。

レジスタンス(?)は激しい抵抗をした。

しかし、これ以上騒ぎを続けるわけにはいかないと判断した。

なので、涙をのんでこのお誕生日席に座っているというわけである。苦肉の策である。

「……公子、無理に話すことないあるよ?」

穏やかだが、たしかな口調で耀が気遣ってくる。

私が「やっぱ言いたくない」と言ったら、その遂行のため全力で障害を排除してくれそうな表情だった。

その優しげな視線が私の隣にうつり、不愉快そうなものに変容する。

が、そんなもの見えていないのか、視界にすら入らないのか、アルはご機嫌だ。

私はため息をついた。

それから向き直り、笑顔を浮かべて言う。

「大丈夫ですよ! ただの自己紹介ですし」

「公子がそれでいいなら口出さねーあるが……」

彼の瞳には、別種の心配も映っていた。

なんとなく見当はついているが、ひとまずそれは置いておこう。
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