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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第18章 制約には切手を


「……し、死ぬ……!」

ドーンと音を立てて、ベッドに突っ伏す。

現時刻23時38分。

帰宅後さまざまの用事をこなしていたら、こんな時間になってしまった。

お風呂もすませたし、このまま目を閉じてしまおうと決める。

しかし、いろいろな気がかりごとが頭をぐるぐる回っているせいか、なかなか寝つけない。

私はあれからのことを思い浮かべた。




、、、、、
戻ってきたとき、窓から朝陽が差しこんでいた。

時刻は家を出る少し前、高速で用意をしなければ遅刻してしまう時刻。

つまり、朝だったのだ。

向こうにいるときは、こちらの時は止まっている――それは間違いだった。

時間は進んでいたのだ。

――このことからわかるように、私はほぼ2日間弱の身体的、精神的に非常にハードな(逃げたり走ったりスコーンだったり隠れたり落ちたり走ったり)オールをしたも同然である。つまりめちゃくちゃ疲れている。――

なぜ1回目と違うのか、それはいくら考えてもわからない。

わからないことはまだある。



――なぜアルは、チャールズ・ホイ・フォートを知らなかったのか?



あのあと少し調べたが、雑誌を刊行したり、フォーティアン協会なるものが作られたりと、その知名度は高いものだ。

すぐUFO、宇宙人と騒ぐアルが、知らないとは考えづらかった。

「しかも自国民じゃん」

疑問に答える声はない。

もう一度向こうに行って直接聞けば一番なのだが、私には行こうと思えなかった。

なぜなら“私”は、向こうでは異世界から来た異物だ。

つまりは、拒絶反応。

その“私”が勝手に帰されるのは、あの世界に拒絶されているからなのでは、と考えたからだ。
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