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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第16章 尋問は庭先で


「――えぇい話が進まん! カークランド! 今やったことをさっさと説明しろ!!」

よくぞ言ってくれた。

まさに私が言いたかった言葉を、ルートが放った。

その怒号に気を取り直させられたのか、アーサーが咳払いする。

「結論からいうと、テレポーテーションだ」

大真面目なアーサー。

えー? なにいってんのー? と笑顔を咲かせるフェリちゃん。

菊が食いつきそうな話題だが――って誰かそろそろ本田を起こしてやれよ。

まぁ聞け、とアーサーは話し始めた。

「二週間と少し前か、この庭で物がなくなるようになった。じょうろやホースとかだ。
俺はわかったぜ、これは“例の異変”だとな。電磁波を計測したら大当たり、消失点に特徴的な電磁波だった。
ダメもとで発信器を置いといて移動先を調べようとしたが、あるとき忽然と電磁波がとだえた」

「――我が国の最新技術を凝らした渾身の発信器でしたのに」

「ひいぃっ!!」

地の底から湧き上がる声が聞こえた。

悲鳴をあげるアルに抱えられていた、菊だった。

どうやらやっと起きたらしい。
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