第13章 at the later lunch time
「――って菊さんは!?」
本当ににほっぺたが落ちそうなほど美味しい、フェリちゃんお手製のパスタをのんびりまったり食べていたが、
(このときどちらが料理をするか、フェリちゃんと耀が熾烈で不毛な争いをしていた)
肝心なことを思い出し、私はそう叫んだ。
「菊さんピンチかもしれませんよ? 合流遅くないですか!?」
「あぁ、さすがに遅いな……」
ルートが頷く。
声色は決して明るくはない。
しかし、耀は自信に満ちた黒目を輝かせ、フンッと鼻を鳴らした。
「菊なら大丈夫ある! アルフレッドはともかく、クソあへんなんて話にならないあるよ」
「拳を握りしめて震わせながら言われてもネ……」
湾ちゃんがつっこむ。
そう言う湾ちゃんの表情も、耀と似たり寄ったりだった。
彼の言うことには賛成だ。
……アーサーの扱いには、今さらなにも言うまい。
しかしだ。
アルフレッドはともかくって、アルフレッドが問題なのでは……
そんなことを思ってパスタをつついていると、あのなぁ、と呟く声が聞こえた。