第9章 初めての……
皆にからかわれながら、私たちは京ちゃんの部屋へと戻ってきた。
「コンテスト優勝者が最後までいなくてよかったの?」
尋ねると京ちゃんが擦り寄ってくる。
「あんな告白した後なんだから、皆分かってるって」
鍵をかけながら壁に押し付けられて、立ったままのキス。
「んっ」
久しぶりだから余計に力が抜けちゃうよ。
「はぁっ……んんっ」
キスに答えると、京ちゃんの手が小悪魔ワンピースの肩紐にかかった。
「ベッド、行こうよ」
「ん」と京ちゃんが私を抱き上げる。
チビだから45キロの私だけど、お姫様抱っこなんて生まれて初めてだ。
ダイエットのための筋トレ……無駄じゃなかった……。
「何感動してるの。
これからもーっと、いいことしてあげるからね」
意地悪く京ちゃんが笑った。