第5章 服装改革②
……あれから怒ってる様子はないけど、忙しいってなかなか会ってくれない京ちゃん。
会いたいよぉ……。
学校は夏休みに入ったから私もバイトを始めて忙しくなったとはいえ、やっぱり京ちゃんのことばっかり考えちゃう。
そうこうしている間に、最後に会ってから2週間が過ぎてしまった。
……夜だけでもいい。
今日は会いたい!
私はお母さんに美香ちゃんの家に遊びに行くと言って、京ちゃんの家にやって来た。
『京ちゃんのマンションで待ってる。お母さんには泊まってくるって言ったから』
合鍵でドアを開けるけど人の気配はない。
メールの返事もないし、バイトかな。
まさか京ちゃん、浮気とか。
そんなことないよね。
不安な思いで照明のスイッチに手を伸ばす。
緑の光を頼りにスイッチを押すと、いつもよりさらに荒れた部屋が目に飛び込んできた。