第4章 記憶
しばらくの間沈黙は続いた
亮は数少ない間違いを
てきぱきと直していく
「できた、いくぞ
職員室」
「え!?早くない!?」
私が1時間かかってできなかったものを
数十分でやり遂げた亮。
今日初めて本気で尊敬した。
似ているなぁと思ったけど、
やっぱり違うのかな…?
「このくらいやりなれてるからな」
そういいながら亮は夕暮れで
オレンジ色に光った教室をでていった
「ちょ、ちょっとまって!」
颯爽と過ぎ行く背中を
追いかけるように教室をでた
なんだ、委員長不安だったけど
案外頼れるじゃん、亮。