第3章 すれ違い
「あと、委員長なんだが…」
委員長か…私とは永久に縁のない
役割だなぁと思って
窓の外をぼぅっと眺めていた
学園初日、
空は雲一つない青空、快晴。
「毎年ダイヤモンドは
条件反射で委員長ということで
秋月、財前に
二人とも前に来て」
ん?
「わ、私?」
「そうだ、お前以外に誰がいる、環奈」
隣に来た秋月くんが得意げに言う
「えええええ!?」
「なにをそんなに驚いている?
ほら」
「??」
手を私に差し出してくる秋月くん
「この俺が直々にエスコートしてやる
ってことだ、少しくらい理解しろ」
あれ、秋月くん、頬が赤い?
「ありがとう、秋月くん」
「亮、でいい」
少し、照れくさいな…