第1章 社長令嬢
「おい」
私がしばらく立ち止まって
おそらく社長などの
お金持ちである人々を見ていると
声をかけられた
「邪魔」
ん?私??
「あ、すいません…。
え…?」
何この人なんだか私と…
漆黒の少し癖のついた黒髪。
綺麗な澄んだ瞳。
「俺の道をふさぐな」
「なっ…」
謝ったのにこの態度!
なにこの俺様男!?
見るからに私と同じような年なのに
なんでこんなに偉そうなの!?
「お前、名前は?」
俺様男は得意げな顔でまじまじと見てくる
「あなたに言う必要はありません
それでは」
私は来た道を戻るように
足早に逃げた
こんな俺様男と関わっていたら
ろくな事がない
「ふっ…俺に刃向かうとは強情な女だ
さすがだな」
男は意味ありげな顔で
過ぎ去る後ろ姿を見つめていた。
…