第3章 岩泉双巴の過去
それは中学入学当初のことだ。俺も双巴も北川第一に通っていた。
『岩泉双巴・・・です。人見知りなのでよろしくおねがいします。』
最初の頃は普通に過ごせていた。
入学して1学期が終わり夏休みも終わりを告げていた。
岩「明日から2学期だな」
『うん。学校行きたくない。』
岩「なんでだよ。2学期はいろんな行事あるじゃんか。」
『でも。』
岩「行かなきゃ勉強分かんなくなるだろ?」
『・・・分かった。』
この時の困った様子に気付いていなかった。
学校が始まって1週間。
俺が昼休みに外に出たとき双巴が同じ学年の女子と男子数人に絡まれていた。いわゆる定番のいじめだ。
すぐ止めるべきだったんだろうけど、気になるから様子を伺っていた。すると双巴の言葉が変だということの内容だった。すぐさま俺は双巴を助けに入った。
それから双巴はいじめられることはなくなったけど、学校に通うことが出来なくなっていった為、中途半端かもしれないが校区外の中学校に転校することにした。それからぴったり周囲の人と会話することをやめた。