第4章 アイドルの顔
私は今までにないくらい、素早く準備を済ませた。
化粧ちょっと雑になっちゃったかな、、
『おーし!行くぞー!』
メンバーのみんなもお兄ちゃんのその言葉で、玄関に集まった。
綺麗な庭を抜け、門をでると1台のバンが止まっていた。
わお!いかにも芸能人が乗ってそうな車!
運転席にはお兄ちゃん、助手席にはリーダーのカケルさん。
真ん中の列にシュン、アラタ、私が乗って、1番後ろの列にレンさんとユウさんが乗った。
丁度隣がアラタになったので、私は気になったことを小声で聞いてみた。
『ねぇ、さっきなんでシュンのキスが嘘だって分かった時、ホッとしてたの?』
これ、すっごく気になってたの!
『は?あんなの、初めては俺が奪うって決まってるからだよ。』
アラタも耳元で話す。
『誰が決めたの!!』
『俺。』
『いや、意味わかんないし!』
本当に意味わかんないし!
『初めて取るとかなんかゾクゾクするよねー』
『こんな性格だってお兄ちゃんが知ったら、、』
『別にバラせば?』
なに言ってもダメかこいつ!
『はいはい』
そういい、携帯の画面で時間を確認した。