第16章 本当の気持ち
『お前ってほんといい顔するよな』
ダメだ、、身体に力が入らない。
右手をベッドについていないと、今にも倒れこみそうなくらい身体が重い、、、。
『で、少しは反省したのか』
『はい、、』
『んなら、よし』
そういい、さっきとはまるっきり違った、愛おしい人をみるような優しい顔で私の頭を撫でてくれる。
ほらね、その顔、、、。
私、ユウさんのことが好きなんだ、、。
ファーストキスを奪われた時から、たぶん少しずつ気持ちはユウさんに向かってたんだと思う。
無理やりされても、嫌じゃない自分がいる、、。
それは他の人とは違う。
ユウさんだから嫌じゃないんだ、、、。
『ユ、ユウさん、、、。私ね、ユウさんのこと好きだと思う』
好きだと自分で確信したら、自分の気持ちが止められなくて、すぐさま声に出してしまった。
言った後のことなんて考える余裕もなく口に出したから、自分の声が頭でループして、みるみるうちに耳まで熱くなるのが分かる。
告白されたユウさんはというと、顔色一つ変えず、あたかも私が言うのがわかってたかのような反応。
『ふーん、、そっか。ま、付き合ってやってもいいけど』
そういうと、私の赤くなった耳に近づき
『よろしくね、れいなちゃん』
そう言った後のユウさんは、また意地の悪そうな笑みを浮かべていた。