第15章 夏らしいコト
晩御飯を食べ終えた私たちは、各々の部屋へと戻った。
それにしても今日一日で色んなことがあったなー、、、。
怖い経験もしたけど、あれがあったおかげでユウさんとの距離が縮まった気がする。
私は何気なく、別荘の外に出てみた。
海でみる星は綺麗だと聞いたことがあるけれど、これほどまでに綺麗だったなんて。
別荘の灯り以外なにもないから、夜空の星が満遍なく無数に見える。
はぁ、、癒される。
静かに流れる波の音が心地いい、、。
そんなことを思いながら、パラソルの下で座りながら黄昏ていると、どこかからザッザッと砂を踏む音が聞こえて来た。
なんとなく後ろの方から聞こえてくる気がするが、怖くて振り向けない。
私はもってきていたブランケットを頭に被り、体育座りをして前だけを向いていた。
ブランケットを被ると少しは音が紛れるが、やっぱり聞こえてくる足音。
そして、私の後ろでその音は止まった。
やめてよーやめてよ??海で自殺した幽霊とかやめてよ??
いや、それだったら普通海からくるよな、、。
でもさっきより少し肌寒い気もする、、、。
私は怖くて、目をギュッとつぶり、体育座りしている膝に押し付けた。