第14章 ダブルデート?!
『おまたせしました!!』
『あ、桜木クルミって言います!今日はよろしくお願いします!』
クルミは頬を赤く染めて、いつも見ないような乙女な表情で言う。
もちろんカケルさんにむけてだけどね。
『桐生カケルです!クルミちゃんの話は2人からよく聞いてるよ!よろしくね!』
で、でたぁー!!!!マクス越しでも伝わってくる天使の笑顔。
その笑顔で落とせない女子はいないだろうな。
案の定クルミはお花畑にでもいるかのように、幸せオーラが漂っている。
そしてカケルさんの横で、口を尖らせ少しムスッとした表情をみせるソウタくん。
そりゃそうだよね、カケルさんの良さをアピールしたかったわけじゃないもんね。
『じゃ中入ろっか?』
そういい、カケルさんは私の手を優しく引っ張った。
私は咄嗟のことに戸惑い、おとなしく手を引かれる他どうすることもできなかった。
でもこうでもしないとあの2人を2人っきりにできないもんね!
チラっと後ろの様子を見てみると、ソウタくんもクルミの手を取っていた。
意外とやるなぁ、ソウタくん。
でも鈍感娘なクルミにはあんなんじゃ伝わらないんだよね。
『カケルさん!今日はありがとうございます、、』
『いいよいいよ!ソウタのためもあるし、れいなちゃんとデートもできるしさ!昨日楽しみすぎてあんまり眠れなかったから!』
『え!!カケルさん可愛い、、(笑)』
もう色々反則すぎる、、!!!
楽しみで寝れなかったとか、小学生かよぉおぉ!!
紳士に見えて、こういう可愛い一面があるってのがやばいよね。