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月が綺麗ですね

第1章 月が輝いて…


月が輝いている。
夏にしたら、本当に美しい月だ。
百合子はふと隣にいる渉の顔を盗み見た。
月を見るのに夢中になって頬が紅潮している。
「渉君、渉君は高校卒業したらどうするの?」
「……、月が綺麗ですね、百合子さん。」
「渉君?………、そうね、とっても綺麗ね。」
百合子にはその意味が分かっていた。
渉の頬が紅潮していたのは、この事を言いたかったからなのかもしれない。
高校卒業したら、私は一体どうしているのだろう。あの少女が言っていたように、考えれば何も怖くはないけれど。
渉は黙りこんでいたが百合子の手をつかんで言った。
「帰ろうか、そろそろ。送っていくよ。」
「うん、渉君、また学校で会いましょう。」
去り行く二人の姿を月だけが見ていた。


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