第1章 好き
「それでさ、ーーーー」
『え!そうなの!?』
「そうだよ!」
嘘ばかり並べた昨日の話を私は笑顔を作り聞く
繋いだ手は前後に揺れ隙間に冷たい風が入る
そういえば昨日、あの女の人の手と私が繋いでるこの手はつながっていたんだ………
そう考えると大好きだった功の手が汚く思えて、触れたくないと感じて
『っ‼︎やだ!!』
「⁉︎……愛梨?どうしたの?」
功の手を振り払った
驚いて目を丸くする功と激しく息が切れてる私。
「愛梨………」
『近寄らないで!!』
功の、、汚れた手が伸びてくる。
それがたまらなく嫌だ
しばらくの間私達はその状態で黙り込んでいた