第12章 最終話 終わりの世界
(10月6日(日)18時00分)
僕達が外にでると
工場はもう完全に炎に包まれていた
皆大泣きだった
『裕さん……』
『皆、帰ろう…この先…普通の平凡な世界だから…』
星夜さんが言った
『うん…』
僕らはフェラーリ広場に戻ってきた
『………』
皆、ベンチに座って泣いていた
『もう、皆に会うことはないのかな?』
結乃さんが言った
『会えるわよ…ユメミで』
南さんが言った
『いや、ユメミのサイトは自分が消す』
『えっ?何でですか?』
梨子は星夜さんに言った
『だって、フラノッペさんの事を思い出したら辛いし…それに、皆ここに集まれたのは何かの縁だよ』
星夜さんは言った
『そうか…』
結乃さんは言った
『じゃあ、これで…』
皆、一人ずつ帰って行く
あの、日記はもう無い
だからどんなにその事を避けようとしても
避けられないのだ、それが現実だから