第8章 二宮和也 × 嫉妬 1
雅紀が帰って数時間。
確かに受け身の私に対して彼はなにもしないタイプ。
付き合い始めたのだって、雅紀がくっつけてくれたようなものだったし。
だから、彼が一緒に住もうって言ってくれた時はすごく嬉しかった。
結婚を考えてくれてるのかな、って期待して。
でも…
「泣いてるの?」
気づいたら彼が起きていた。
「あ…起きたんだ…」
「ずっと起きてた。」
なんだかすごく機嫌が悪そう。
「どうかした?」
「別に。」
「…」
「…うらやましかった。」
「え?」
「あいつには本当のこと話すんだな。」
「それは…」