第22章 松本潤 × おごり
「ふふっ、その代わり…」
ん?と私が後ろを振り向こうとすると
「見ちゃダメー」
目を隠され、後ろから抱きつかれた。
「じゅ、潤?!」
「少しだけ、こうさせて?」
潤の温もりを感じる。
心臓の音が伝わってくる。
わぁ、いい匂いがする…
私はドキドキしながら潤の意外にたくましい腕に抱かれる。
「ドキドキ、してる?」
「!?」
「俺は、してるよ」
「え?!」
「はははっ」
そう笑うと腕が離れる。
自分の顔が赤い気がして顔をそむける。
「ほら、帰るよ?」
「う、うん」
そうやって、また曖昧にする。
でも、しばらくこの関係でいいかな、って思う。
このドキドキともどかしさと歯がゆさをまだまだ感じていたいから。