第11章 ＊ イケメン？ ワンコの間違いでしょ？ ＊

私達のお腹がふくれたところで、
ゲーセンに行こうと言う話になった

もう必要なものも買ったし
後は自由に過ごしても大丈夫

「あの～… 香奈さんですかぁ？」

「はい」


「大ファンなんですけどお
握手してもらえませんかあ？」

「ああ、はい」

…この子、私じゃなくて他の誰かをみている


…… 理彩を睨んでる？

「そういえば、皆さん
かっこいいですねぇ！！」


(黄)「……どうもッス」


「でもぉ、この子は
釣り合わないですよねぇ！！きゃはっ！」

(火)「なんだと…！」

…ああ、そういうことか

「香奈さん綺麗だけど、ぉ…」

「…あっ…私は…」

「…ふふっ、ありがとう
でも、人って顔だけで付き合う
訳じゃないでしょ？… ああ、そうだ
名前教えてもらっていいかな？」

「美沙です～！」

「美沙ちゃんね、……ねえ美沙ちゃん」

「はい？なんですかぁ？」

「今の格好も似合うけど
そこにジーパン組み合わせた方が
大人っぽくて似合うわよ」

「あ、ありがとうございます～」

「あと、美沙ちゃんなんで
…ぶりっこのふりしてるの？」

「！？何言って…」

「…ぶりっ子って語尾を伸ばす
だけじゃないよ それに、語尾の伸ばし方
不自然だった …本当はぶりっ子
じゃないよね？」

「っ、」

「確かにこんなイケメン達と
世間では美人って言われてる人が
いたら妬いちゃうよね

でもさ、人を妬んでたり
恨むだけじゃ可愛くはなれないよ」

「うっ、あっ…」

「いきなり説教じみたこと言って
ごめんね？ 他人からこんなこと
言われたら気持ち悪いよね」

「…ﾋｯｸ 誰も私のこと見てくれなくて…
学校じゃキモいとか、ブスとか
言われてて、ただ本読んでたり
するだけなのに根暗とか言われて
もう辛くて…」

「…美沙ちゃん、美沙ちゃんは
悪くないよ その人達はからかってるだけ

美沙ちゃんは美沙ちゃんだよ
自分を見失っちゃダメだよ」

「…はい。ありがとう、ございます」

「もう大丈夫？」

「はい！」

「ふふっ、私達そろそろ行くから
またね」

「はいっ！」